議会活動

最近の質疑・答弁

教育について

質問要項(1)
ぐんぐんのびる個別ドリルの取組をどのように評価されているのか。また、今後の取組はどうするのか。
答弁要項
平成16年度から「学力・生活実態調査」を実施し、具体的な課題と改善に向けた方向性を示し、種々の学力向上対策事業を実施しております。なかでも、ぐんぐんのびる個別ドリルシステムは、算数と国語の基礎基本となる計算と漢字の定着に重点を置いた取組でございます。 学校からは、「全学級で取組んでおり、ランクが上がることに喜びを感じ、やる気が出てきた」、「個人のつまずいているところがわかり、指導に役立っている」という報告がありました。また、同じ学校内のドリル未実施の学級と比較いたしますと、ドリル実施学級の方が定着率が高いという結果も見られ、基礎的な学力の定着に対して有効なシステムであると考えております。 従って、今後、さらに基礎学力の向上をめざし、システムをより活用してまいります。
質問要項(2)
ゆとり教育など、これまでの教育行政についてどのように考えているのか。
答弁要項
ゆとり教育の柱であった「生きる力」を育むことは、「確かな学力」「豊かな心」「健やかな体」の調和を重視するという現行の学習指導要領の基本理念であり、今後とも引き継がれております。 ただ、「基礎基本の習得」と「それを活用する力」及び「学習意欲」といった学力の重要な要素を定着させるために必要な繰り返し学習をする時間が、十分確保されていなかったのではないかと考えております。 なお、このたび、新しく改訂された学習指導要領では、小学校で、外国語活動を取入れるとともに、国語、社会、算数、理科、体育の授業時数の増加、中学校で、国語、社会、数学、理科、外国語、保健体育の授業時数の増加が図られております。
質問要項(3)
小学校から中学校に進むにつれて、学習意欲の低下の改善が最大の課題と思うがどうか。
答弁要項
今年度の学力・生活実態調査の結果を見ても、小学校から中学校へと学年が進むにつれて、「自分から進んで勉強する」「調べ学習の時に積極的に活動する」など、学習意欲に関する項目について、その割合が大きく低下しております。 このことは、本市だけの課題ではなく、全国的な傾向でありますが、学習意欲の低下は明らかに中学校の学力に大きく影響を及ぼしており、改善されるべき課題であると認識しております。
質問要項(4)
学習意欲と態度の低下がみられる現状をどう考えているのか。
答弁要項
現代の日本社会は物質的には非常に豊かになり、子どもたちも小さい時から様々な遊びやスポーツ、文化に触れることが多くなりました。 特に中学生くらいになると興味や関心も広がってなかなか勉強に集中できなくなっている姿が推察できます。 先日、青年使節団としてアウクスブルクを訪問した団員から話を聞きました。「ホームステイ先では、多くの家庭で毎日家族揃って手作りの食事をし、週末も一緒に過ごす。食事は決して豪華なものではないけれど、その分、庭の手入れや家族旅行にお金をかけていて、本当に驚いた。」と口々に話してくれました。 今の日本の社会は、家族の時間を大切にしていなかったり、家族のことを相互に理解する力が落ちてきてしまっているように感じます。  大人たちが、家族のため、地域のため、様々な活動を通じて社会を支えていることを子どもたちにも知ってもらい、子どもたちにもしっかり学び、社会の一員として地域を育む人になってほしいと、ストレートに伝えることがもっともっと必要なのではないかと感じています。
質問要項(5)
学習意欲と態度の低下がみられる現状をどう考えているのか。
答弁要項
生涯にわたって様々な事に興味を持ち、自ら意欲的に学んでいく態度を形成していくことは、非常に大切な人間発達の側面と考えております。 本年1月の中央教育審議会答申では、学習指導要領改訂の基本的な考え方の一つに「学習意欲の向上や学習習慣の確立」が明記されており、学習意欲と態度の形成は社会的な関心事であるとも認識しております。 本市の学力・生活実態調査において、学力と学習意欲は密接な関係があることが示されました。しかし、学習意欲や態度を育むことは学校だけでは不十分であり、家庭においても子どもの意欲や自主性の涵養に努めて頂きたいと切に願います。
質問要項(6)
学習意欲と態度の低下がみられる現状をどう考えているのか。
答弁要項
全国的な傾向として、子どもたちが自分自身に自信が持てなかったり、将来に不安を感じたり、学校での学習に自分の将来との関係で意義を見出せず、学習意欲が低下し、学習態度が確立しない現状がございます。 本市においては、学力・生活実態調査の結果から、①学年が進むにつれ、学習意欲が低下する傾向にあること。②家庭学習時間が短いこと。③テレビの視聴時間が長いことなど、学習意欲や学習に取組む態度に問題があることが明らかになっており、本市の重要課題である学力向上の取組みの大きな妨げであると認識しております。 現在、学校においては、「わかる授業」を目指し、授業研究や指導改善を積極的に進めるとともに、家庭訪問や懇談会などで、保護者と学校が協力して学習意欲を高めるよう取組んでおります。 また、教育委員会といたしましても、例えば基礎学力向上プロジェクト事業では、個々の児童生徒に応じたきめ細かな指導を行うことで、学習意欲の向上につながると考えております。 今後も、学習意欲の向上と学習態度の確立に向け、より効果的に施策を展開し、学校や家庭への具体的な取組を積極的に支援して参りたいと考えております。
質問要項(7)
教育委員長として学習意欲と態度の向上に向け、どう取組もうとしているのか。
答弁要項
児童生徒の学習意欲を引き出すために、何よりも大切なのは「やればできる」という達成感と、長所・短所を合わせ持つ自分自身を受け容れていく自尊感情の育みです。 そのためには、子ども一人ひとりの発育状況をよく知った上での指導が必要と考えます。家庭にあっても学校にあっても、自分の居場所が確保され、一つ一つの努力が認められ、成長を心から願ってくれる家族や先生がいることを確信した時、何事にも意欲的に取組もうとする子どもの「力」が発揮されると思います。 今後は、学校での取組をより一層充実させるとともに、家庭との連携を様々な形で密にし、保護者の理解と協力を求めつつ、児童生徒の意欲的態度の形成に努めていくことが大切だと考えております。
質問要項(8)
中学校区学力向上推進モデル事業によって、いつ中学校の学力が向上するのか。
答弁要項
中学校では、昨年度以降、土曜チャレンジスクールや授業改善アドバイザー事業、中学校基礎学力向上プロジェクト事業などを実施し、授業改善や基礎基本の定着を図る取組を進め、その結果、今年度は学力向上の兆しが見えてまいりました。 一方、これまでの調査結果から中学校1年次における学力向上が喫緊の課題となっており、小学校から中学校への滑らかな接続が必要であり、そのためには、小学校と中学校が連携を図りながら、校区内児童生徒の課題を共有し、解決策を見出し、更に実践していくことが重要であると考えております。 今後は、基礎基本の定着を図る取組と併せ、教員の指導力向上に努めるとともに、小中の密なる連携を推進し、一層学力の向上に努めてまいります。
質問要項(9)
全ての中学校が授業改善に取組み、成果のある学校や学年、教員の取組みや方法を伝える施策を考えてみてはどうか。
答弁要項
教育委員会といたしましては、各学校が設定した学力向上のプランの中から、特色のある学校の取組を各学校へ情報発信したり、「学力向上担当者会」で実践的な学校の取組を発表させるなど、各学校が実態に応じ、ワンランクアップを目指した取組を実践するよう指導しているところでございます。 また、授業改善については、教科ごとの「授業改善プログラム」を全ての教員に配付するとともに、指導力の向上を目指した授業研究に取組むなど、授業に対する教員の意識の高まりも見えているところでございます。 更に、昨年度より全ての中学校が参加し、全体教科研究会を実施したり、今年度は兵庫県の理科教育研究大会や阪神地区の英語教育、道徳教育の研究大会が本市の中学校で開催され、授業公開に対して多数の参加者から高い評価を得ております。 今後も、授業研究をはじめ、学校や教員の取組が効果的で顕著なものについては、積極的に情報発信し、中学校の授業改善に一層取組んでまいります。
質問要項(10)
土曜チャレンジスクールの、現状はどのようになっているのか、また、土曜チャレンジスクールで学校と家庭が連携できないのか
答弁要項
土曜チャレンジスクールは、中学生の学習機会の充実や家庭での学習習慣の確立を図るため、教職経験者や大学生等の地域の人々の協力を得て、自主的な学習を指導支援するものでございます。 生徒は、数学や英語の学習を中心としつつ、学習の仕方や進路について教職経験者からアドバイスを受けたり、地域の先輩としての大学生から体験を聞くなどしております。 生徒の学習意欲の向上や学習習慣の確立には、学校・家庭・地域の連携、なかでもPTAの協力を得ながら、粘り強く、子どもたちを指導していくことが大切であり、今後は、保護者の理解と協力を得るため、一層努力していきたいと考えております。
質問要項(11)
ぐんぐんのびる個別ドリルと心の教育の内容が現状、どういう授業になっているのか。
答弁要項
ぐんぐんのびる個別ドリルシステムは、平成19年8月から稼働し、小学校の算数の授業や、朝や昼の学習タイムに5分程度の時間を使って実施しております。個々の児童のドリル結果に応じて励ましのメッセージが印刷され、ランクが上がることに喜びを感じるなど、学習することが苦にならず、楽しみながら取組んでいるという報告を受けております。 このように基礎基本を定着させる取組をとおし、学習意欲を高めるとともに、学習規律や学習習慣を徹底しながら、児童自身がめあてを持ち、進んで学習に取組むことができるよう、達成感を味わえる指導方法の工夫にも努めております。 今後、更にさまざまな教育活動をとおし、学力向上とともに心の教育や生きる力の育成を目指してまいります。
質問要項(12)
真に生きる力と社会の規範を学ぶ志を知る事業を月に一度でも積極的取組むべきではないか。
答弁要項
これから大きく健やかに成長する子どもたちに、夢や希望を与えることは非常に大切なことであります。 優れたスポーツ選手や、体の不自由さを感じながらも、スポーツを楽しんでおられる方の努力や生き様、地域の中で活躍されている方や企業の第一線で頑張ってこられた方の経験談などに触れることは、生きることの素晴らしさや周囲の方への感謝の心を実感できる貴重な機会であると思います。 明るい未来に目的をもって、自らの力で生き抜いていく子どもを育成するため、そのような方々と出会う機会は、非常に価値あるものであり、学校や児童の実態に応じて、取組んでいくよう指導してまいりたいと考えております。
質問要項(13)
教育委員会との連携のもとで、長期の事業所訪問やものづくり達人の学校教育での活用は可能なのか。
答弁要項
ものづくり技術の伝承や後継者の育成は、ものづくりのまちとして持続的に発展していくためにはたいへん重要な課題であることは申すまでもございません。 こうしたことから、子供の頃から職業観やものづくりの大切さ、楽しさを身につけることが大切であるとの認識のもと、ものづくり支援センターにおいて小、中、高校生を対象にしたものづくり体験教室を実施しております。 また、市内企業のご協力のもと長期の企業実習を通じて、実践的な知識や技術・技能を取得し、職業観を深める文部科学省がモデル的に実施した日本版デュアルシステムに取り組んだ高等学校もございます。 さらに、市内企業と高校が連携し、キャリア教育推進事業として生徒をインターンシップとして受け入れる事業なども実施しております。 こうした取り組みに加え、御指摘のものづくり達人から学校教育の場で、いわゆるプロの技を生徒に対して伝え教えることは、技術伝承や人材育成の有効な施策であると考えております。 教育委員会をはじめ、関係機関と連携し実現に向けて検討してまいりたいと考えております。
質問要項(14)
事業所の中で培ったものづくり達人の技術に対する話を高校の授業に取り入れることは可能か。
答弁要項
議員ご指摘のように、教員の研修や高校生の教育に市内の多くのものづくり達人に協力いただくことは、おおいに意義あることと考えております。 教育委員会といたしましては、平成17年度からジュニアインターンシップ事業に取り組んでおり、この事業と従前より取り組んでまいりました進路指導充実事業、更には学校の独自の取り組み(かばカーやひめカーの制作等)の事業を加えて、20年度からキャリア教育推進事業として再編成いたしました。 各高校においては、専門学科を中心に市内企業でジュニアインターンシップの実施や、事業所の見学、卒業生等を招聘して在校生に体験談を語ってもらう場を設けるなどしております。さらに、高校生が教員と一緒に建築現場に赴き、実際に工事に参加したり、ホームセンターで技術を習得して、公民館や「長安寮」の和室の障子紙張替えのボランティアも行っております。 今後もキャリア教育の充実に各高校の実情に合わせながら、取り組んでまいります。
波多正文後援会事務所
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